ロシアガーデン紀行

ロシアは初めての旧共産圏の国でした。ロシアの基本的な自然景観はまさしく「大平原」です。どこまでも森林が果てしなく続きます。
私が常々感じているのは庭はその国の美しい自然景観をベースにして創り出されると思っています。ロシアの自然景観の美しさは針葉樹、落葉樹で構成される 森林によるところが多いと思います。特に春には新緑とまだ小さな蕾の草花が極寒の冬を耐えてようやく顔を出したばかりの風情が爽やかさもあって魅力的です。

エカテリーナ宮殿・ガーデン

エカテリーナ宮殿はピョートル大帝の妃エカテリーナ1世のために建設されました。外観は薄いブルーを基調にした建物で青い空と一体になり見栄えがします。宮殿内に有名な琥珀の間があり部屋の壁には琥珀を張り付けて作られています。
建物の前面には芝生、化粧砂利で様々な模様が描かれており建物を引き立てる効果があります。室内から全体を見渡すと圧巻です。
庭園としては正門前に広大な庭園が広がり雑木林がどこまでも続いています。
中央にメインの園路がありシンメトリーに左右に庭園が広がります。
雑木林なのですが中木、低木類が少なく地被と所所に野草が小さな花を咲かせているため遠くまで見通すことが出来る為大変爽快感のある美しい庭園です。これはロシアの庭園の特徴かもしれません。
建物の南東側が主庭でエカテリーナ公園、大池とそのほとりにあるグロットが美しい。南東方向に中央に園路を配置し左右に斜めに別の園路が配置され放射状に広がっています。宮殿内からもその造形美を楽しむことが出来ます。
その先にエルミタージュがあり女帝エリザベータが大切なお客様をもてなした場所で王候・貴族たちが庭を眺め心癒された事と思います。

スーズダリ

スーズダリは中世スーズダリ公国の首都で写真はスパソ・エフフィミエフ修道院の内部の庭です。
赤レンガ造の城壁が美しく内部の建物は白漆喰で塗り上げられそのコントラスが大変美しいです。
中庭は雑木と白樺が配植され芝生とところどころに草花があしらわれ全体的に広々とした爽快感のある庭です。

ぺテルゴフ・ガーデン

モスクワ・ガーデン